グルコースのブログ

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歴史の年号の活用方法

こんにちは、グルコースです。

学校で歴史を勉強していると、必ずと言ってよいほど出てくる年号の暗記。 年号を覚えておくと、何に役立つのでしょうか? 今回は、私が考えている年号の活用方法をご紹介します。

使い方が分かれば、年号を覚えるモチベーションもアップすると思います。

年号は歴史という本の「索引」

年号を覚えて何の役に立つのか?

私の考える活用方法は、自分の中での歴史の区切りを示す「索引」として使う、というものです。

歴史の年号について

そもそも、歴史の年号というのは、歴史上の出来事がいつ起こったかを示すものです。

皆さん、学校の歴史の勉強というと、まず思い浮かべるのが歴史の年号の暗記ではないでしょうか? 語呂合わせで覚えるあれです。

何の役に立つのか分からないけど、取り合えずテストに出るからということで、暗記した方も多いかもしれません。

しかし、それでは覚えるモチベーションも上がりませんし、テストが終わったら忘れてしまいます。

かくいう私も、かつてはそうでした。

幸い、私は子供の頃から歴史が好きで、歴史について新しいことを知ること自体が楽しかったので、年号も喜んで覚えていました。

でも、誰もが歴史が好きな人ばかりではないので、歴史の年号を覚えても何の役に立つのか分からない、となると、年号の暗記も苦痛でしかないと思います。

年号の使い方

私の経験上、年号を覚えておくと役に立つ場合は、大きく分けて2つの場合です。

  1. 年代から大まかな時期をつかみたい場合
  2. 出来事の大まかな時期をつかみたい場合
年代から大まかな時期をつかみたい場合

例えば、ニュースでこんなことを聞いたとします。

「昨日、約400年前に書かれたとみられる古文書が発見されました。」

これを聞いて、この古文書がいつ頃書かれたものかすぐイメージできますか? (普通ニュースで詳しく言ってくれるよ、というツッコミは置いておいて)

この記事を書いている2020年の400年前というと、1620年頃です。

ここで、歴史の年号を全く知らない方がいたら、1620年と言われていつ頃かというのは、全くピンと来ないのではないでしょうか?

しかし、もし関ヶ原(せきがはら)の合戦が1600年にあったことを知っていたらどうでしょうか?

関ヶ原の合戦のすぐ後から江戸時代が始まるわけですから、この古文書は江戸時代の初期のものとイメージできるわけです。

江戸幕府が開かれるのが1603年であることも知っていれば、より確実に江戸時代初期と分かります。

そして、大阪夏の陣が1615年にあったことを知っていれば、江戸時代初期の中でも、豊臣(とよとみ)家が滅亡して徳川(とくがわ)家が名実共に天下をとって間もなくの時期、1616年徳川家康(いえやす)が没していることを知っていれば、徳川秀忠(ひでただ)が第2代将軍として名実ともに幕府のトップに立った時期、というところまで分かります。

このように、年号を知っていれば、「1620年」と聞いたときに、それが大体どんな時期に当たるのか、大まかな情報が得られるのです。そして、よりたくさん年号を知っていれば、より精度高く、時期を知ることができます。

もう1つ例があります。 この例は、私が年号の便利さを知ったきっかけです。

高校で世界史をやっている方は分かると思いますが、世界史では大抵地域ごとでまとめて歴史がでてくるので、地域間での出来事の時系列的な順序が非常に分かりにくいです。

例えば、中世ヨーロッパの歴史で必ず出てくる出来事に「三十年戦争」があります。 ヨーロッパの絶対王政に象徴される中世ヨーロッパにおいて、ヨーロッパ全土を巻き込んだ超大規模な戦争で、講和条約であるウェストファリア条約は世界初の国際条約と言われています。

ヨーロッパでこんな国際戦争が起きた頃、日本では何時代か分かりますか?

三十年戦争が起きたのは、1618年です。

そう、さっき出てきた通り、江戸時代初期なんです。

こんな風に、ある地域間で時代を比較するのにも、年号が役に立ちます。

ちなみに、日本では100年以上続いた戦国時代が終わったのと同時期に、ヨーロッパで30年続く戦争が始まる(その後もフランスとオーストリア中心とした戦争が断続的に続く)のは、なんとも皮肉なものですね。

出来事の大まかな時期をつかみたい場合

もう1つ、年号が有効なのは、こんな場面です。

「室町(むろまち)幕府の滅亡」っていつ頃の出来事だっけ?

すぐ分かりますか? (知っている人は知っていると思いますが)

ご存じの方も多いとは思いますが、室町幕府の最後の将軍である足利義昭(あしかが よしあき)が、織田信長(おだ のぶなが)によって京都を追放されたことを以て、室町幕府の滅亡とされています。

まず、室町幕府滅亡は、戦国時代のことですから、応仁(おうにん)の乱より後の出来事でしょう。応仁の乱が起きたのは1467年ですから、この年より後と考えられます。

また、関ヶ原の合戦の頃は、室町幕府の滅亡後ですから、関ヶ原の合戦のあった1600年より前の出来事でしょう。

ということで、室町幕府滅亡は、1467年~1600年のどこかということは推測できます。

さらに絞り込むとすれば、例えば、「織田信長が追放した」というところに着目します。 * 桶狭間の合戦より後のはず。 → 1560年より後。 * 織田信長が死亡した本能寺の変より前のはず。 → 1582年より前。

ここまでくれば、1560年~1582年のどこかということで、22年の誤差で時期を推測ができます。

ちなみに、室町幕府の滅亡は1573年です。

年号は「索引」として使える

本

このように、年号を知っていると、知りたい事柄の時期のおおよそを把握することができるようになります。

私は、歴史というのは、長い長い「本」のようなものだと考えています。

その「本」の中で、新たに知りたい事柄がいつ頃なのかを知る手掛かりとして、すでに知っている年号を使うのですから、年号は歴史という本の「索引」のようなものであると言えると、私は考えています。

本は、索引がたくさんあるほど、必要なものを見つけやすいのと同様に、たくさんの年号を知っているほど、より正確な時期を推測することができるようになります。

自分は今、自分だけが使える索引を作っているんだと考えれば、年号を覚えるモチベーションも湧いてくるのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたか?

ここで紹介したのは、私の考えている年号の使い方です。事実、私自身も歴史の本を読んでいて知らない出来事が出てきた時などは、知っている年号からいつ頃の出来事に相当するのかを考えたりしています。

皆さんも、ぜひ年号をたくさん覚えて、使ってみてください。